Yuki’s blog

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ルーレットで勝ち越せる確率(正規分布に基づいた評価)

     

こんばんは。

今回は、統計学でよく用いられる正規分布を用いてカジノルーレットでRed, Blackのどちらかにかけた際に勝ち越せる確率がどの程度か求めようと思います。二項分布は試行回数が十分に大きい時、正規分布に近似できることを利用します。二項分布は独立したベルヌーイ試行を行ったときのある事象がどのくらい起きるかの確率分布です。ベルヌーイ試行とはコインの表と裏のように試行結果が2通りしか無いものです。

では、1000回勝負した時の勝ち越せる確率がどの程度か求めて見ようと思います。

正規分布は試行回数n、当たる確率pとすると以下の式で表すことができる。

 f(x) = \displaystyle\frac{1}{\sqrt{2π}σ}exp(-\frac{(x-μ)^{2}}{2σ^{2}}) ・・・(1)

平均 μ = np標準偏差 σ = \sqrt{np(1-p)}と計算することができる。

一般的なカジノのルーレットは、1~36と、0と00の合計38マスあります。Red, Blackはそれぞれ18個でどちらかに賭けて当たると2倍になります。次に、Red, Blackで1000回勝負したときの勝ち数の分布を書いてみます。

まず、当たる確率p = \displaystyle\frac{9}{19}であり、試行回数 n = 1000である。これから平均と標準偏差を求めます。

平均  μ = 1000 × \displaystyle\frac{9}{19} ≒ 474

標準偏差  σ = \sqrt{1000 × \displaystyle\frac{9}{19}(1 - \displaystyle\frac{9}{19})} ≒ 15.8

これを(1)の式に代入して、グラフを書いてみます。
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ルーレットの試行回数による正規分布
501回以上勝ち越せる割合をオレンジ色の線で示してみました。

では、約何%の人が勝ち越せるのだろうか?正規分布は平均と標準偏差で以下の表の性質があります。

μ μ+σ μ+1.5σ μ+2σ μ+3σ
上位50%(平均) 上位15.68% 上位6.68% 上位2.28% 上位0.13%

これを参考にして考えてみると、501回というのはμ+1.5σ~μ+2σに収まることがわかります。つまり、1000回勝負したときで501回以上勝てる確率というのは約5%ということです!ルーレットは素人でもわかりやすく、とっつきやすいものですが稼ぐという面からすると少し難しいようですね…。素人が鴨にされてしまうゲームかも知れません(笑)